株式会社 ヒューエンス
HUENSは、水と空気をきれいにして、自然に戻す
環境浄化システムをご提供させていただく会社です。

 嵐の中


 週末、道央に行かなければいけない用事がある際、決まって利用しているキャンプ場があります。森に囲まれた敷地は、街の喧騒から程よく離れていて、落ち着ける場所でもあります。実は、初めてここを訪れた際、大きな公園の入り口を間違って入り込み、意図せずして当社のお客様のプラントを見つけたことがありました。普段は遠方のお客様の施設へ足を運ぶ機会がないので、嬉しい発見でもありました。
 そして、この週末も利用する機会がありました。日曜日は好天の予報だったものの、土曜日は大気の状態が不安定とのこと。心配は的中し、日が落ちた頃から雨が降り始め、夕食を終えた頃には稲妻とどどーんという雷鳴が順番にやってくるようになりました。断続的に雨も強まったため、外でくつろぐのを諦めてテントに入りましたが、うとうとと目を閉じていても、黄色い稲光が激しく辺りを照らすのが分かります。光が見えてから音が届くまでの秒数を数え、雷までの距離を計算しては、近くなったと心配し、遠くなるとまたうとうとを繰り返し、気がつけばすっかり寝入ってしまっていました。
 何時頃だったのでしょうか。テントを激しく打ち付けていた雨が嘘のように止み、辺りが静かになりました。そして、空が白むと、鳥たちの声がその日の好天を喜び合う声が聞こえ始めました。
 激しい雨や風が通り過ぎた後の空は、いつもにも増して澄んだ色と香りがします。空気中に漂った塵やほこり、そして憂鬱な気持ちも一緒くたに洗い流し、新鮮な空気を山の向こうの方から引っ張ってきてくれる、そんな感じでしょうか。嵐の後には清々しい朝が来ることを知っているからなのか、また嵐の中でできることは眠ることだけだったからなのか、雨音を聞いているとぐっすりと眠れる気もします。本当は、雨上がりの星空がこれまた格別なのですが、気持ちの良い睡眠のお陰で、なかなか夜中に起き出せないのが、いつも残念でもあります。

2017年09月25日