そして、日曜日の夕暮れ。山道を車で降りてくる途中、橙色の太陽が森の木々の隙間から見え隠れしていました。視界が晴れた一瞬、太陽の横にもうひとつ光が見えました。今日も幻日かも!と、急いで長い山道を下りましたが、視界が開けた時には太陽はまさに雲の海へ姿を沈めようというところで、幻日は見えなくなっていました。それでも、空の淡いオレンジと青のグラデーションがとても印象的だったので、写真を1枚。おや?撮った写真をカメラのディスプレイで確認すると、太陽の周りに淡い淡い大きな輪が写っていました。あくまで素人判断ではありますが、日暈と幻日とタンジェントアークの共演ではなかったかと思います。
光の芸術は、思った以上に身近なところで繰り広げられているようです。でもそれは淡く、刹那なものばかりです。例え気付けなかったとしても損した気分になるほどではありませんが、見つけたときの嬉しさには、ちょっぴり特別なものがあります。寒い土地ならではの特権ならば、沢山見つけられた方が寒さも楽しいものになります。この冬は、幸先が良いような気がします。
|