野良ニラ
自分で野菜などを栽培することの楽しみは、もちろん、新鮮な野菜を朝採りして味わうことができることです。太陽の下でじっくり完熟させたトマトのおいしさは言うまでもなく、葉ネギや大葉など、メインの食材にはならずとも料理に奥行きを与えてくれる薬味類などは、必要な量を必要な時に採ってこられるという嬉しさもあります。そして、もう一つの密かな楽しみは、野菜たちの”その後”を知ることができるということです。
実を収穫するナス科やウリ科の作物はさておいても、自分で育てないとなかなか”花”を見ることのない野菜が沢山あります。例えばアスパラガスは、7月頃に花が咲きます。クリーム色の小さな花には二種類の形があり、実はアスパラガスには雄株と雌株があったことを知ることができます。同じ頃、サニーレタスの花も咲きます。とう立ちしたサニーレタスは、腰から胸ぐらいの高さぐらいまで茎を伸ばし、その先端に黄色い花を咲かせます。レタスはキク科の仲間だと知った時は、にわかには信じられませんでしたが、実際に花を見てみると、すんなり納得ができます。そして、今の時期はニラの花の季節です。細い茎の先に、白く小さな星型の花がまとまって咲きます。どれも植物ですから当たり前のように花が咲くものなのですが、その花姿をすぐに想像できる人は多くはないのではないでしょうか。
さて、先週末、河川敷を走っていたら、道沿いのところどころに白い花が咲いていることに気づきました。「これはもしや・・・」そうピンときたのは、もちろん、同じ花が我が家にも咲いているからに他なりません。あちこちにニラの花が咲いているではありませんか。野良ニラがこんなに生えていたなんて、今まで何度も通っていたのに全く気づいていませんでした!
このあたりは街路樹の下に野良アスパラが多いことはよく知られていますが、アスパラほど形態的特徴が薄いことから、今までニラの野生化には気づいていなかったのかもしれません。自分で育てていなかったら、きっと、こんな面白い発見もなかっただろうなと、少し嬉しくなります。
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