学ぶこと
毎朝、高校生がずらりとバスを待っている停留所の横を通って出勤しています。今朝のように冷え込んだ日は特に、外に立っているとわずかな時間でも手足の感覚を失いそうになりますから、毎日のこととは言え、大変だな、と思わずにはいられません。中には、間近に入試を控えた学生もいるのでしょう。寒さから生じるものとはまた違った緊張感を漂わせていたりもします。
この季節が来ると、学生時代を離れて久しい身でも、昔のことが思い出されたりもします。あのつらかった日々があったからか、今では、あれ以上に勉強がつらいと感じるようなことはなくなりました。学んだことが、何かにつながっていく実感がもてるようになったからかもしれません。今は必要なことを勉強し、仕事に反映させて、また足りないところを勉強してみようという繰り返しです。しまい込まれていた古い記憶をひっぱり出すこともしばしばです。学生の時は、詰め込んだ知識が何かに生かされるという経験はほとんどありませんでしたが、今は少しずつでも知識という道具を使うことができるようになり、やっと、わずかながらも価値あるものに変えていけるようになったのかもしれません。
孔子は15歳で学問を志したそうですから、それに比べると周回遅れもいいところですが、どんなに遅くなっても、これは人生の大きな収穫です。毎日、寒空でバスを待っているあの高校生たちにも、近い将来そんな日がくるのでしょう。それまでの頑張りです。
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