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積読の山登り

 令和8年も、4分の3が過ぎようとしています。新しいカレンダーや手帳が店先に並び、もう年末はすぐそこという焦りがじりじりと迫ってくるようです。
 さて、先週のまとまった休みでは、読みたかった本を進めることができました。本の引力にはなかなか抗えない自覚がありつつも、本屋に行くたびに本を見つけては、読み進められるスピードよりも積読のスピードの方が勝るという、読書負債が膨れ上がっていました。本当は、自宅に図書室のような専用部屋を作って、積読の山に囲まれながら静かに読みたいなどと夢想しているのですが、当然ながら家族の賛同は得られず、むしろ積読しかしない本ならば処分してほしいと反撃を受ける始末です。少しずつでも負債を解消していかないと、彼らが居場所を追われそうだと悟り、まずは読書スペースを作ってみることにしました。
 テレビにスマホ、自宅での読書時間を削っていくのは、意識を奪われやすい映像たちです。音楽を流しながら本を読むことはできたとしても、テレビやスマホを見ながら本も読むのは至難の業です。そこで、少し離れた場所に椅子を置き、テレビやスマホが視界に入らないようにしてみました。これは思った以上に効果てきめんで、家族が見ているテレビの音が聞こえていても、案外、本を読むことには支障がなかったのです。なんだ、こんなことで、と拍子抜けしてしまいましたが、中途半端になっていた2冊を早々に完読して、次の山に取り付くことができました。
 人もそうではありますが、行動にも居場所があることは大切なのかもしれません。寝る場所や食べる場所はもちろんのこと、働くにも、何かを楽しむにも、ちゃんと専念できる場所があるのとそうでないのとでは、違いがあるように思います。積読の山頂はまだはるか遠くに見えるか見えないか、というところですが、道さえ見えてくれば、スピードを上げることはできそうです。年末の大掃除の頃には、越えるべき山も小さくなっているかもしれません。
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