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似ているところ

 帰省した際に必ずしていることのひとつに、裏山の散策があります。子供だった頃に走り回っていた自分の遊び場を見に行くことです。その中に、ここ何年かのうちに通れなくなった林道や荒れた田畑があります。地域全体の高齢化が進み、農業ができなくなってしまったり、林道を利用する人がいなくなったりしたためです。それをいつも寂しく感じていました。今回の帰省時、私の散策についてきた父は、以前は祖父が担っていた山仕事を見よう見まねで始めたようで、ここはこうした、あそこはああしたなどと、あれこれ説明をしてくれました。そして、自分が手を入れるようになったら、イノシシがあちこちを荒らすようになったとも教えてくれました。
 正直なところ、イノシシの跡が分からないほど以前の山が荒れていたのでは?とも思わないでもなかったのですが、父の印象も間違いではないのかもしれないと思い直しました。私たちが使いやすいように整備した道は動物たちにとっても使いやすいのでしょう。藪に比べたら見通しはきくし、足をとられて怪我をしたりする心配も少ないからです。そこにもし餌になるものがあったら、掘り返して食べない理由もないのです。
 自分たちが良いと思うものを、他の動物たちも良いと感じるのは当然のことなのかもしれません。何年かかけて土づくりをしてきた家の畑には、作物の収穫が終わった後、エゾリスがオニグルミを埋めていきます。埋めやすいし掘り返しやすい土なのだろうと想像します。隣家の軒下からは、毎春、スズメのヒナの声が聞こえてきます。雨風は防げるし、天敵にも見つかりにくいのでしょう。昨年は人と野生動物との軋轢が様々取沙汰されました。人の物差しで動物の行動を推し測ることは危険ですが、一方で、人が感じていることを動物たちも同じように感じているかもしれないと想像できる余力をもっていたいとも思います。不必要な衝突は避けたいし、よりよく生きるための方法を探しているのは、人間だけではないからです。

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今週のヒューエンス
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