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アメリカミンク

 午後3時を過ぎるとすっかり夕方の気配が漂い始めるようになりました。用事があって外に出ると、西の空にはうっすらと雲がかかり、すでに太陽が見えなくなっていました。薄暮時、午後5時頃の雰囲気に感じられて、思わず時計を見てしまいました。用務先はきっちり午後5時15分には閉まってしまうので焦ったのですが、時計の針はずいぶん手前の午後3時過ぎを指しています。な~んだと安堵するとともに、そう言えば冬至までひと月をきっているのだと、改めて時の流れの速さを実感したのでした。
 さて、今日はアメリカミンクの目撃情報が寄せられました。細長く、と言うにはわりとしっかり厚みもある体躯の真っ黒な生き物が、川を泳いでいく姿が動画に納められていました。さすがにヒグマと見間違う大きさではありませんが、黒い物体が川を泳いでいたら、なかなかの衝撃が走ることでしょう。
 アメリカミンクは約100年前に始まった毛皮生産のために養殖されていたものが、逃げ出したり工場の閉鎖にともなって野に放たれたりして野生化したと言われています。ウチダザリガニなどと同じ特定外来生物です。私が実際に目にしたのは学生の頃でしたから、もうずいぶんと前のことですが、まだ生き残っているものもいるのだと驚きました。(実際、帯広市では令和12年度まで防除計画が継続されているようです。)それと同時に、人間目線のレッテルを貼られてしまう生き物たちのことを思い、また胸がぎゅっとしてしまいます。人間の知恵を使うべき場所は、本当はどこなのか、考えさせられるニュースが今年はとても多かったように思います。


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